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避妊・去勢はペットの健康を守ります
避妊・去勢手術は、望まない妊娠を予防するだけではなく、ペットの様々な疾患を予防する効果が見込めるのは確かです。ただ手術を実施するかどうかは、飼い主様ごとに正解が異なります。大切なのは、愛するワンちゃんやネコちゃんのために十分に検討してから、決断を下すことです。当院では、手術のメリットとデメリットを丁寧にご説明し、飼い主様と一緒に考えてまいります。
SURGERY
避妊・去勢手術は、望まない妊娠を予防するだけではなく、ペットの様々な疾患を予防する効果が見込めるのは確かです。ただ手術を実施するかどうかは、飼い主様ごとに正解が異なります。大切なのは、愛するワンちゃんやネコちゃんのために十分に検討してから、決断を下すことです。当院では、手術のメリットとデメリットを丁寧にご説明し、飼い主様と一緒に考えてまいります。
ペットの健康を脅かす疾患の中でも、特に注意が必要なのが乳腺腫瘍です。ワンちゃんネコちゃんのどちらも、乳腺腫瘍に関しては、悪性の乳癌に繋がっている可能性が高い傾向にあります。悪性の乳癌は再発や転移のリスクが伴うので、放置すれば命に関わる深刻な事態を招きかねません。そして、乳腺腫瘍の発生には、卵巣から分泌される女性ホルモンが密接に関係しています。つまり、若い時期に避妊手術を行うことで、女性ホルモンの影響を抑え、乳腺腫瘍の発症リスクを大幅に下げることができるのです。
「うちの子、最近よく水を飲むようになって……」という状況であれば、子宮蓄膿症の初期症状の可能性があります。子宮蓄膿症とは、子宮内で細菌が異常増殖し、膿が溜まってしまう病気のことです。中高齢のワンちゃんに多く見られ、発情後数ヶ月で発症するケースが目立ちます。しかし、子宮蓄膿症の怖いところは、症状が表に出にくいことです。気づかないうちに病状が進行し、重症化すると敗血症や腎不全を引き起こすので、最悪の場合、命に関わります。そのような恐ろしい子宮蓄膿症ですが、避妊手術をしておけば100%予防可能な疾患でもあります。
卵巣や子宮に発生する腫瘍は、良性のものから悪性のものまで、さまざまなタイプが存在します。いずれも見過ごせない疾患であることに変わりはありません。
これらの腫瘍の発生には、やはり女性ホルモンの影響が大きいと考えられています。そのため、早い時期に避妊手術を行うことで、卵巣や子宮の腫瘍化を未然に防ぐことができるのです。
年齢を重ねるにつれて、男性ホルモンの影響で前立腺が肥大することがあります。膀胱出口や直腸を圧迫し、排尿や排便に支障をきたす恐れがあるほか、細菌感染のリスクも高まります。去勢手術を行えば、前立腺肥大を防げるので、排尿や排便に関するトラブルを未然に防ぐことができます。
肛門周囲に発生する腫瘍で、破裂や化膿により持続的な出血や排便困難を引き起こすことがあります。重症化すると、肛門全体の外科的切除が必要になる場合もあるため、去勢手術による予防が重要です。
高齢犬では、精巣に腫瘍が発生することがあります。腫瘍があると、他臓器への転移や重度の貧血を引き起こし、生命に関わる危険性があります。特に、精巣が嚢内に下降していない場合、腫瘍化のリスクが増すため、早期の去勢手術を強く推奨します。
肛門周囲の筋肉が脆弱化し、腸管などが皮下に脱出する疾患です。主な症状として、排便が困難になったり、尿閉を引き起こしたりします。原因は完全には解明されていませんが、未去勢犬に多いことから、男性ホルモンとの関連が示唆されています。
去勢手術は、生後6~7ヶ月以降であれば実施可能です。早期に行うことで、マーキングやスプレーなどの問題行動を抑制する効果が期待できます。加齢に伴い、手術リスクが高まることを考慮すると、若いうちの手術が望ましいのは間違いありません。しかし、去勢手術を行うべきかどうかは飼い主様の判断も重要です。年齢や健康状態、飼育環境などを総合的に考慮する必要があります。当院では、飼い主様と愛犬に寄り添い、一頭一頭に合わせて適切なご提案をすることを心がけています。
FLOW01
身体検査を行い、特別な問題がなければ手術のご予約となります。
※手術前には、各種ワクチンを接種していただくことを推奨しています。
FLOW02
手術の前日21時以降は食べ物を与えないようにしましょう。水だけなら問題ありません。術中の嘔吐による誤嚥を防ぐため、絶対に守ってください。
FLOW03
血液検査を行い、健康状態を確認いたします。当日の体調に問題が無ければ、手術の準備を進めます。
FLOW04
ワンちゃんの避妊手術(女の子の場合)は基本的には一泊入院になりますので、翌日のお迎えとなります。
猫ちゃんの場合、ワンちゃんの去勢手術(男の子の場合)は当日の夕方にお迎えが可能です。
ご精算は退院時にお願いします。